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タイでiPhoneを購入するといくら得する?

2020年1月6日

かれこれ10年以上、私の場合はタイ国内でiPadやiPhoneを数回ばかり購入してきました。かの政権の時は異様な円高で、タイにくれば何もかも安く感じられたものです(現在と比べればの話)。タイでApple製品(iPadの上級モデル)を購入して、消費税分を還付してもらう(免税のこと)と日本より一万円近く安く入手できたことがありました。(本稿では付加価値税のことを便宜、消費税と表現します。)

2020年1月の円安時には、タイでiPhoneやiPadを購入するメリットは、金額面ではほぼゼロと考えておきましょう。これは為替の影響です。タイで購入して、日本国内に持ち込む場合、免税手続きを受けて最大7%の返金(還付のこと)がなされますが、これを考慮しても額面的には2020年1月現在は日本国内での価格差考えると微妙な感じがします。(追記:3月16日以降の円高レートでは価格的なメリットもわずかながらあります。2023年06月13日のレートは1,000バーツあたり4,026円になります。)

つまり、iPhone を購入するとしたら、金額面以外のメリット(SIMフリーカメラ音の有無)にどれだけ価値を見出せるかが決断の指標になります。

でも、実際に購入するとどれだけの価格差があるの?

タイ政府の面税率は価格によって異なりますが、下に示す表はそのことを考慮しています。
ただし、クレジットカード会社の実質上の手数料になる各社の為替レートは考慮していませんので、この点は注意してください。
日本価格は、アップルの定価に消費税10%を加算した価格です。

2021年6月9日時点での価格をみてみる

タイでのApple製品価格

日本でのiPadの標準価格が今年(2021年)の4月末に改定値上げされているので、iPadはタイで購入したほうが少し得になりますね。ただ円安のおかげで、あまりお得感があるとは思えません。

表は日本価格と、タイでの免税後の価格を比較して、お得かどうか判断します。一応全てのiPadで、タイでの免税価格のほうが安くなっています。

でも、タイで Apple 販売店に向かい、コロナリスクと書類作成の手間、空港でのうざったらしい申請処理を現在の状況で受け入れるかどうか、どうするか考えるところです。

2020年1月6日時点での価格をみてみる

タイでのApple製品価格

上の表は2020年1月6日の日本円換算での表です。カードで決済すると実際にはこの価格より少し高くなると思います。日本価格は10%の消費税を加算しています。ポイント還元などを考えると、日本価格についてはこの表より安くなるのが普通です。この表で「免税後」と「日本価格」を比べると、実際の価格差はこの表よりも小さくなること、免税手続きの手間まで考えると、1月6日時点ではタイで購入する金額的メリットは多くありません。

2020年3月16日時点での価格をみてみる

タイでのApple製品価格
上の表は2020年3月16日の、コロナショックが起きてからの日本円換算です。大きくレートが変化していますので、安く手に入れるという目的も加えていいかと思います。ただし、票では単純換算しただけですので、実際はカード払いをする場合、カード会社への手数料(実際にはカード会社の手数料込みの変換レートで計算される)が必要です。大まかにですが、この表のレートだと、最終的にはトントンという感じがします。

一つ例を挙げると、JCBカードを使って、iPhone 11 Pro Max 256GBを3月16日現在のレートで購入して、免税を受けると 146,325 円ほどになります。VATで戻る金額は2,280バーツ(9,180円(2023年06月13日現在))ほど、これを円に両替せずに、タイでのお小遣いとするとして(支払金額から減算しない場合)、現実にカード会社から引き落とされる金額は(カード決済手数料を含めて)約154,683円ほどになります。iPhone8 を選ぶ場合は、日本より安く購入できるといえますが、まだ iPhone11 で比較すると、トントンかわずかに安く買えるかという程度にとどまります。

2020年3月25日時点での、新型iPadの価格をみてみる

タイでの iPad 価格
上の表は2020年3月25日、新型iPadが発表されてからのiPadの日本円換算です。記号の(W)はWi-Fiモデル、(WC)はWi-Fi セルラーモデルです。レートも3月25日のものですので、タイで購入する価格的メリットはあるといえますが、VAT還付を受けるためには購入後60日以内の本人からの払い戻しの申請が条件です。

2020年12月16日時点での価格をみてみる

タイでのApple製品価格

タイでも iPhone12 が発売されたので、価格をチェックです。
タイで購入した方が少し安くなるはずですが、クレジットカード会社が使用する為替レートなどを顧慮すると、かろうじて得することが多いようです。また、日国内で政府が行うポイント還元なども今はないので、コロナリスクに加え、わずかな得でも拾うかどうか考えますね。

新発売の AirPods Max は理屈の上では4,000円ほど安くなりますが、実質はこの価格より戻りは悪くなると思います。
でも、空港でちょっとしたお酒一本ぐらい買える価格にはなりますね。

円安が進んだので、iPhone 12 Pro Max 512GB と3月16日時点での iPhone 11 Pro Max 512GB と比較すると、1,000バーツも定価は下がっているのに、日本円に換算すると大差なしという感じになっています。
このレートだと、面倒な手続きをクリアしてやっと日本価格と同等になるというレベルですので、微妙です(かろうじて損にはならない価格)。
シャッター音がならない iPhone の価値は高いわけですが、コロナ下での免税手続きも億劫になりますね。

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カバ
VAT 還元ができる Apple 取扱店が、コロナのおかげで閉まっている、かつ日本へ帰国するための航空券が手に入らないなどの理由で、VAT(付加価値税)払い戻しで差額を稼ぐような目的では、手間とリスクは高いと言えます。

それでも、タイでiPhoneやiPadを購入するメリット

価格的なメリットは大きくない、それでも、タイでiPhoneやiPadを購入する人は多いのが現状です。理由は分かり切っています。タイ国内で販売されるApple製品はSIMフリーになっていて、購入直後からキャリアの制限を受けません。また、タイ版の iPhone でも日本国内の suica などが使えるので、この点は android 端末と比較して大きなメリットだといえます。
以下、メリット補箇条書きしてみます。

  1. なんといっても初めからSIMフリーが手に入る
  2. カメラの撮影音が鳴らない

この二つは、大きなメリットだと思うので、多少手間がかかっても海外版のApple端末を入手したいと考える人は多いはずです。
デメリットの方もあげておきましょう。

  1. Apple Care 加入の手間が面倒
  2. 日本向けのローカライズ機能に注意
  3. 技適にうるさい人は注意

Apple Care に入っておかないと、端末を酷使する人にとっては毎日がリスクという神経を使う生活になります。海外購入のApple端末が、日本国内のApple Careの対象となるのかと言えば、なります。購入から30日以内であれば、日本国内でAppleに電話申し込みすることで加入できます(原則は電話対応だと認識しておくべき。Appleストアでも対応可能という話を聞いたことがあります)。

カバ
一昨年あたりまで Apple 製品を購入するときにパスポートを提示して、VAT 還元を受けたいことを伝えるとApple Care の手続きはできないといわれました。外国人(日本人)だけど、Apple Care の手続きをしたいと伝えると、VAT 還元の書類は作れないとと言われますので、二者択一なのかと思っていました。
コロナが収まれば、バンコクのアイコンサイアムには Apple の直営店がありますので、詳細を調べに行こうと考えています。

注意すべき点は、Apple Care に加入したとしても、日本国内で保証を受けた場合は、国内基準で修理・交換されるため、シャッター音がうるさく鳴る iPhone や iPad として戻ってくるという点です。この点はホントに注意しましょう。
故障したら、タイ国内で修理してもらうと上の問題は生じませんので、メモしておきましょう。

ローカライズ機能については、少々気にしておく必要があります。現在、タイでiPhone7をわざわざ買う人がどれくらいいるかは不明ですが、iPhone7以前のモデルは、SuicaやEdyなどの機能に対応しません。iPhone8以降のモデルは対応しています。さらに、日本の1.5GHz帯(バンド21)は海外版のiPhoneは対応しません(ハードウェア上の制限)。この帯域の問題にこだわりたい人は、大手キャリアが日本国内で販売しているモデルの方が安心です。逆に、格安SIMとWi-Fi接続が前提の人は、この点にこだわる理由が見当たりません。

カバ
iPhone5 の時代は、SIMフリーモデルならどの帯域に対応しているかに異様に執着して、多額の金額(日本国内の倍額)を支払って米国特定キャリアモデルを入手したことがあります。しかし、実際にはほとんどが Wi-Fi 経由、しかも出先では e-mobile とディザリングなんてコトをしていました。しかも、SIM を入れ替えたことは年2回という無計画さでした。個人的には、この点にこだわりすぎるのは得ではないと感じています。しかし、注意ぐらいはしましょう。タイ国内で正規に入手できる SIM フリーモデルは、日本国内での1.5GHz帯を除いて普通に使用ができます。

それでも、タイで Apple 端末を買うなら、何がおすすめなのか

タイで Apple 製品を購入するなら(購入して日本で使うなら)、iPhone12 か iPhone12 Pro か iPhone12 Pro Max (11でも大丈夫)の3択です。これは、日本で販売されるモデルが、日本版というようなハードウェアごと専売モデルではなく、国際版になったからです。そのため、タイで購入した iPhone11、12 シリーズは日本国内の技適に適応しているので、有名人でも人前、テレビカメラ前で堂々と使っても大丈夫です。

技適に関しては、現在ほとんど守られていない(外国人で守っている人は例外に過ぎない)のですが、法律順守の会社はこの点にも神経を使っています。厳密には、技適マークがない電波を発する端末は、電波法違反になります。

余談ですが、日本で人気のある香港版 iPhone11 シリーズは技適マークこそありませんが(iPhone12 シリーズは未確認)、デュアル nanoSIM に対応しています。その他の機能はほぼ国際版と同じですので、チャレンジしたい方は入手する価値があるかも。

タイで端末を購入する密かなメリット

  • 保護フィルムの張り付けサービス

タイ人は、実際のところ器用な人が多いです。タイ人の男性は並々かもしれませんが、タイ人女性は器用な人が多いという事実を認識しておきましょう。回りくどくなりましたが、スマホやタブレットに保護フィルムを、タイのスマホ店で貼ってもらうと八割程の確率で大成功します。二割のなんとか成功と失敗は、アルバイトの未経験者や不器用な男性の作業に当たった場合です。
貼り付け料は、その店で購入する限りコミコミです。200~400バーツが相場です。張り付けに失敗されても、新しいフィルム(ガラス)でやり直してくれますので、結果的には安上がりになります。

カバ
タイのスマホ店というと、日本のようなイメージの小売り店ではなく、盆踊りなどの「テキヤ」のイメージです。大型ショッピングセンターの通路に屋台(的なもの)を建てて、テキヤ風にスマホケースや保護ガラスなどを販売しています。生業にしているだけあって、器用でうまい人が多いので試されるといいですよ。

まとめとおまけ


AppleCare に入らないのであれば、iPhoneやiPadとセットで他のアクセサリを購入するのはアリです。トータルの金額に対して、免税が行われますので、こまめに購入するよりまとめ買いで還付を受ける方が、バックされる金額は大きくなります。

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