タイのバンコクは、「黒い天使」という別名があります(もちろん俗称)。
それは、何でも手に入るところという意味だそうです。
何でもの「何」という意味が問題なのですが、本当に何でもということです。
「黒い」というのは、違法なものを含むということなんだそうです。
その別名にならうように、普通に販売されているのがコピー品です。
炉端で格安販売されている、ドラえもんグッズやミッキーマウスグッズは、おそらく1バーツも著作権料は支払っていないと思います。
AirPods コピー品を試しにゲット
今回は、たまたま見つけた AirPods のモロパクリ品をレビューです。
見つけた場所は、バンコッカーの聖域、必殺のクロントム市場です。
お金がなくても、普通にうろついているだけで楽しめる市場ですが、普通にスリやコソドロがうろついていますので、汚い浮浪者的なファッションで彷徨くのが、身を守るコツです。
身なりだけレベルを下げても、髪型や眼鏡がキマっていると、秒バレしますので、心得ておきましょう。
写真の化粧箱に収められたヘッドホンは、まさにソレな印象の AirPods もどきです。
日本のアマゾンでもよく似たものが出品されることがありますが、やりすぎると警告を受けるのか、色やデザインをわずかに変更したものが多いようです。
今回見つけたものは、中身が本家とクリソツなやりすぎた感のある一品です。
コピー品の中身を確認
化粧箱そのものはショボいのですが、私が入手したお店には、本家と全く同じデザインの化粧箱に入っている AipPods モドキも販売していました(ただし、箱のどこにも Apple のロゴやマークは入っていない)。
ただ、中身を確認すると充電端子が micro-USB だったりして、単なる類似品もどきだたので、今回は写真のアイテムを選びました。
店舗にある数種の AirPods もどきを確認すると、充電ボックスの充電コネクタが Lightning か micro-USB のいずれか、ヘッドホンそのものがフェザータッチか、物理ボタンかいずれか、あと bluetooth の対応バージョンによって、少々価格が違うようです。
選んだのは、価格は100バーツ、日本円で330円程度の品物です。この値段で期待するものは何もありません。
気持ち的には、この値段で Apple 非認可の Lightning ケーブルが手に入ったぐらいのものです。
梱包は廉価な中華製アイテムによくある、適当なものです。本体のプラスチックに傷がつかないように青いシールで、保護している点は、無いよりマシという程度のものですね。
汚らしい感じで収まっていますが、価格からして文句が言えるものではありません。
入手したのは、充電端子は Lightning タイプのものです。もちろん、どこにも lightning などという文字が歌われているわけではありません。製造元からしたら、タダの無規格の充電ケーブルということなのでしょう。
端子周りの金属部分は、バリが残った雑い仕上げになっています。バリと言っても、手を傷つけるほどひどいものではありません。
ただ単に充電するためだけに存在しているようで、端子そのものは何でも良さそうです。
Apple 純正のケーブルである必要はなく、単に通電していれば何でも使えそうです。
ということは、付属してきた充電ケーブルも純正品質とは程遠く、iPhone の充電に使えない(不正警告が出る)ことがあります。
で、使えるのかを確認!
「i18-touch」と表記された AirPods パクリ品ですが、パクリはデザインだけである可能性が高く、本物の AorPods のように機能することは期待していませんでした。
誰もが考えるのは、ケースに入れて充電ケースなどの枠組みはそのまま模倣して、中身はただの bluetooth イヤホンなんだろうという点です。せいぜいできたらいいのは、bluetooth ペアリングして、普通に使えたら儲けものだというくらいです。
バッテリーなどはいい加減なものだと考えられるので、100回の充電に耐えられるかどうかも怪しいものです。
ペアリング確認
ぶったまげたのですが、iPhone 7 につなげよう(お互いに近づける)とすると、AirPods として認識されます。
本体そのものは AirPods という表記は一切なく、ただ姿形だけが AirPods にクリソツなだけですが、内部的には AirPods として振る舞うようです。
純正品では東電できる、本体ケースとイヤホンの充電残量も表示されます。
充電残量が表示されたとしても、その正確性に関しては微妙なところでしょう。
コピー品の多くは、電池部分に極端な安モノを使用し、コストダウンを図るのが普通です。
本製品もその類のはずだと思うのですが、90分程度使用したぐらいでは電池切れを起こすことはありませんでした。
再びケースに入れて充電することも普通にできるようです。
音質確認
良くも悪くもイヤホンです。
iPhone 付属の Lightning イヤホンと比べて、音は小さく感じ、高音の伸びのも弱いようです。
音割れなどは起きず、音が聞き取れないような悪い品質というわけではありません
本家のホンモノは、低域、中域、広域がどのように流れるかをシミュレーションしているとのことですが、この AirPods もどき(i18-touch)は、本家と同じような形状の穴が空いているだけのようです。
操作性チェック
純正の AirPods と同じように動作します。充電ケースすに入れると本体がオフになるのも同様です。
操作性も同様です。
時折、混信に弱いのか接続エラーになることがありますが、接続できないというものではありません。
一旦接続したら、接続そのものは安定するので、使い物にならないということもありません。
堅牢性チェック
堅牢性に関しては、正直あまりないように感じます。
本物のような、プラスチックの重厚感がなく、安物のプラスチックに光沢をもたせて高級感を演出したような印象を受けます。
事実、たまたまイヤホンをテーブルに落っことしてしまった時、パーツが外れたのですが、よくある1,000円イヤホンと変わらないパーツ構成でした。
落としたら普通に壊れるイヤホンという認識は必要ですね。
まとめ
使用感は、さほど悪くないと感じています。
時々 iPhone に接続しそこねることがあり、少々もたつきますが、これだけでゴミと言うほどでもありません。
音は、iPhone 付属の Apple 純正の有線イヤホンと比べて、正直安っぽいです。
音が悪いとまで言いませんが、普通に YouTube の喋り番組を鑑賞する程度なら気になりません。むしろ気になるのは、少々音が小さく感じる点でしょう。
おそらくドライバーの実質出力が弱い点と、音域が低音よりになっている点がそう感じさせるのかも知れません。
購入価格を考えれば、そのくらいは承知済みです。
まとめ
- 100バーツの価格を考えれば使える
- コピー品のくせに AirPods として認識される
- 堅牢性は期待できないと思う
音楽をバリバリ聞いて楽しむ人は、お金をケチらずその目的にあった品質のものに出費したほうがいいと思います。
一方で、高々 PodCast を気軽に聞く程度なら、本製品でも普通に使えそうです。
価格からみると、無くしてもお咎めなしのボールペン価格ですので、満員電車などで使って落として踏まれても、それほど落ち込まずに過ごせるのが最大のメリットかもです。