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ナムサイディー

タイ・ライオン・エアーは安全なのか?(予約編)

2019年3月30日


最近、格安チケットを検索しているとよく見かける「タイ・ライオン・エアー」、この航空会社はブラックだという噂ですが、この異様なまでの格安ぶりは見逃せません。

タイ・ライオン・エアはインドネシアのライオン・エアとの合弁により設立され、2013年12月4日にバンコク(ドンムアン空港) - チェンマイ間に就航した。

タイ法人ですが、外資系というやつですね。

ライオン・エアーの事件簿

タイ・ライオン・エアーの親会社ライオン・エアーは数々のインシデントを引き起こしています。
以下はWikipediaからの引用です。

2004年11月30日 - ソロで538便(MD-82)が暴風雨の中着陸に失敗してオーバーラン、乗員乗客163人中乗員1人乗客24人死亡
2009年2月23日 - リアウ諸島州バタム島で車輪が出ず、胴体着陸したが負傷者なし。
2013年8月6日 - 892便(ボーイング737-800、PK-LKH)がゴロンタロの空港に着陸した際、滑走路から外れて、牛をはねた。負傷者はなし。
2013年4月13日 - インドネシアのバンドンからデンパサールに向かっていた904便(B737-800(登録番号:PK-LKS/製造番号:38728/ラインナンバー:4350))がデンパサール国際空港の09番滑走路手前の海に転落し大破。乗員7名・乗客101名の計108名のうち40人以上が怪我をした[17]。当該機は同年2月に初飛行し、受領したばかりの新造機であった。
2013年9月30日 - 775便(ボーイング737-900ER PK-LFM)がマナドの空港において駐機中、補助動力装置の故障により空調が動作せず機内が高温となり、乗客が非常口を開けてしまうトラブルが起きた。
2018年10月29日 - スカルノ・ハッタ国際空港発デパティ・アミール空港行きの610便(ボーイング737 MAX 8)が、離陸12分後に海へ墜落した。乗客乗員189人が搭乗していたが全員が死亡した。
2019年2月16日 - スカルノ・ハッタ国際空港発スパディオ空港行きの714便(ボーイング737-800/PK-LPS)が、スパディオ空港への着陸時にオーバーランした。事故当時、非常に強い雨が降っていたと報告されている。

死亡事故まで起こしているので、不人気のエアラインですが「タイ・ライオン・エアー」としてはまだひどい事故がないのが唯一の救いでしょうか。失うものが多い方は躊躇するかもしれません。筆者が人柱となり、搭乗してまいりますので後日レポートを続けます。

タイ・ライオン・エアーの予約編

軒並み評価の低いエアラインが親会社ということはわかりましたが、使用している機材はボーイングの768など、メンテさえなされていれば悪くない機体です。そのまま天国まで乗っけて行ってくれるのなら、そっち願望のある方にはおあつらえ向き・・・(ふざけすぎました)

兎にも角にも、怪しいと聞けば試したくなるもので、成田とドンムアン間はレポートも多く出ているようですので、今回は中部国際空港とドンムアン間の長距離にトライしてみます。

Web予約の事前知識

  • 海外発行のクレジットカードは使えないかも?
  • 手荷物は機内持ち込みの7kgまで、預入手荷物は有料
  • 機内食が必要な方はあらかじめ予約すること(予約しておくと安い)
  • 座席の予約はこだわりがなれば行う必要はない(予約は有料

クレジットカードについては、海外発行というのが困ったところです。タイ・ライオン・エアーはタイの会社ですので、日本で普通に発行されたカードは海外発行のカードになります。未確認情報ですが、2019年になってから、日本在住の日本人が日本から購入する場合は、日本国発行のカードが通るなどの話もよく耳にします。また、海外旅行用(学校が学生に奨めるようなカード)として申請したタイプのものなら使えるようです。普通に一般生活で使用しているカードなら、過去に海外での使用歴がある、海外渡航用航空券を購入している場合は使える可能性があります。可能性というのは、発行会社によってセキュリティレベルが違うからです。海外でカードを使う予定の方は、カード会社に一時限度額増額を申し込むついでに、確認してみるといいと思います。
国内外発行のイオンのJCBカードは通るらしいので、イオンカードをお持ちの方は優先的に使用してみてはいかがでしょうか。

筆者(tarox)が今年2月に公式ウェブサイトで利用したカードは日本国発行のマスターカードですが、問題なく予約できました。マスターカードだから通ったのか、システムが更新されたからなのかいささか不明ですが、日本国発行のものは通らないということでもないようですので、興味ある方は試してみてください。

ワニ
タイ・ライオン・エアーのウェブでカードが受け付けられなかった方は、JTBなどの国内サイトで予約するとすんなり受け付けられます。ただし、料金は食事代ほど割増しになります。

座席はこだわりがある人は、1,000-3,000円ぐらいで予約できます。機内食に関しては不要な方も多いと思いますが、筆者の場合はとにかく機内食でそのエアラインの価値を判断しますので、まずは試しに予約しています。ハズレの少ないガーリックライスを予約したので、口臭が大変気になりますので、忘れずにチューイングガムとマスクを持参するようにしています。

預入荷物は1kg単位で課金されます。筆者の場合は、チケット購入時には預け入れ荷物を予約していません。もし必要になれば、後から追加しようと考えていますが、後から追加すると予約が失敗したり、受け付けられなかったりという話も聞きますので、必要な方は自分のスーツケースの大きさに合わせて予約するといいと思います。私見ですが、8,000円あれば、現地のセブンイレブンやローソンで下着やシャンプー、歯ブラシ程度はすぐに調達できますので、その程度の預け入れ荷物ならきっぱり、減量のため諦めて現地調達で頑張りましょう。

以下の方は、多少高くても他のエアラインを利用する方が賢明です。

  • 荷物が多い(25kg超え)
  • 機内でゆっくりしたい
  • 離陸が遅れるのは我慢ならない
  • スワンナプーム空港でないとイヤ
  • 客層はそこそこの階級であってほしい

逆に、以下に当てはまる方はトライしてみましょう。

  • 安さは正義
  • 手荷物なんてバックパック一個で大丈夫
  • 機内ではひたすら眠る
  • サービスなんて期待していない

2019年1月14日までの予約では、預け手荷物は国内線で10kgまで、国際線で20kgまで無料であった。2019年1月15日以降の予約では、預け手荷物が有料化された。

預入手荷物が無料だという古い情報を更新していない方は、要注意です。

ネットでタイ・ライオン・エアーの英語ページに行って早速検索すると、往復で30,000円以内のものが見つかりました。同時期、JALを含め定番のエアラインが70,000円超えですので格安です。ただし、預入手荷物を20kgぐらい必要な方は、たしか8,000円以上の割増料金が必要になるので、格安感が薄れます。手荷物が多くなる、必要品の現地調達を考えていない方は他のエアラインをお勧めします。航空券の印刷物は非常時に助かるだけで、今風な方はメールで届いたチケットをiPhoneやiPad、その他の格安スマホなどでチェックイン時に表示させるだけで大丈夫です。

筆者が今回予約したチケットは、中部国際空港とタイ・ドンムアン空港の往復便で、小時間は片道6時間半ほど。他の大手だと、実際は往路は5時間半、復路は5時間弱で着くことが多いのですが、LCCの場合は発着までの時間が普通より多くかかることが多く、時間は表記されているよりもっとかかると思っておいた方が精神的に楽です。

2019年の最新情報

スーツケースが壊れた場合の補償額は500バーツ(1,500円)前後 (by tripadvisor)

[オマケ]ドンムアン空港からホテルまでの移動手段を考えておく

現在、ドンムアン空港には鉄道による移動手段がありませんので、もっぱらバスやタクシー(場合によってはバイク)で移動することになります(徒歩や自転車はまだ無理です)。夜や早朝の到着で安全にタクシーやバスを拾うことに慣れていない方や、若い女性は余計なリスクを避けることができるドンムアン空港送迎リムジン [空港⇔ホテル] サービスがあります。いささがLCCで到着してリムジンで移動というのもなんですが、安全をお金で買うという意味で、必要な方はご検討してみてください。
原則、荷物も少ないはずなので、タクシーも並べば普通にホテルまで到着できると思います。

最終的な心構え

今回は中部国際空港からドンムアンまでですが、ドンムアンには外国人で組織された盗人集団がいるとかで、空港の係員とぐるになっていて預入荷物がよくなくなるそうです。外国人というのは、タイ周辺のタイ国籍以外という意味なのですが、普通の日本人からはよく見分けられません。タイ語の方言を聞き分けられるレベルな方は、肌感覚でわかります。手荷物に関しては特に大がかりな保障などありませんので、注意が必要です。
手荷物は機内持ち込みに厳選し、必要なものは現場で調達するのが正しいように思います。

まとめと私見

タイ・ライオン・エアーはLCCですので、付帯サービスをつけて預け入れ荷物を多くしてしまうと、割安感が失われます。その場合は、通常のエアラインを利用する方がと全体としては快適です。預け入れ荷物は失われる、スーツケースが壊されるという話は頻繁に耳にしますので、高価なスーツケースは使わない方がよろしいかと思います。往路は手ぶらで行き、スーツケースを現地調達し、復路は手荷物代金を支払って登場する方がまだスマートでしょう。

  • 往路の手荷物は限りなく少なくする
  • 付帯サービスはできる限り追加しない
  • 機内食などのサービスは高くない

筆者は食事だけ予約しましたが、おそらく席は小さいと思うので、さっさと胃袋にかき込んで眠るだけになりそうな予感がしています。座席は予約していないので、当日の空いている席に適当に埋められることになるはずです。機内食予約組とそうでない組を分けて席を割り当てるような、スマートなことをやってくれるのかどうかは乗ってみるまで分かりません。



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